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■ 絢 Y ■ 何も言わない鷹通に、友雅は意地悪く微笑んだ。 「黙っているんだ?」 「・・・私にも、プライバシーはあります」 「そう」 ふぅ、と溜息を吐くと、友雅はじゃあ仕方ないね、と洩らした。 「あのアパート、何があるのか捜索させるしかないね」 「・・・・・友雅殿・・!」 「君が隠しているのだもの、仕方ないだろう?」 「友雅殿、それは」 バン、という音と共に、鷹通の言葉が遮られる。 「失礼する」 「・・・・・・・・・泰明殿・・・」 つかつかとこちらへやって来る側近の姿に、友雅は再び溜息を吐く。 「泰明殿、入る前に言うものだよ、その言葉は」 「楽しみを邪魔したか?」 「そ、そんな!」 「では、問題ない」 まるで包み隠そうとしない物言いに、鷹通は戸惑い、友雅は苦笑いするしかない。 「侵入者だ」 「・・・・侵入者?」 「わざわざ私に言いに来ずとも、いつもそちらで始末している事ではないのかい?」 「総督に報告しに来たのではない」 そう言いながら、泰明は真っ直ぐに鷹通に目線を向けた。 「・・・・・・私、ですか?」 「そうだ」 「あの・・・何故、私に・・・」 「来い」 見れば判る、とだけ言い放ち、泰明はつかつかと部屋を出て行った。ちら、と友雅に目を向けると、 「仕方ない、先程の話はまた後だね」 互いに頷くと、泰明の後を小走り追った。 20050228 |
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