眠る森[11]


「どうだった」  あの屋敷から帰って数日後。
 にやにやと笑いながら、鏡合わせの男に首尾を訊ねられ、別に普通に眠ったよ、と応えた。
「どの子だった?」
 亜麻色の髪を、肩で切りそろえた風の少年だったと言うと
「あの子か」
 彼は少し眉を顰めた。
 綺麗な肌をした子だろう?と、愉快そうな中に、
「あの眼鏡の痕がね」
 とても、いい。
僅かに切なさを交えた笑みが、印象に残った。







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2005.07.21


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