眠る森[19]


 恐ろしかった。
 この少年が、私の立場を知り、そして私に纏わってくるかもしれないという、妄想が駆け抜けた。
 女遊びならば、まだ良かった。
 だが、未成年の、少年と寝た。しかも金で買って。
 今の私には、その事実が命よりも恐ろしいスキャンダルであった。

 気付くと、少年の中に己を放っていた。

 もう動かない、冷たく固まった、少年のナカに。

 あの、赤い部屋で眠る少年を見た時に、何故思い出さなかったのだろう。




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2005.07.21


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